ミヤケンのゲームろぐ。

ミヤケンが遊んだゲーム(映画アニメ小説他)に関する雑記ダヨ。

ジェームズ•ディーン主演『理由なき反抗』 感想

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率直な話、観ていてこの作品の完成度は尋常じゃないと感じた。テーマは無力な子供が幸せになろうともがき苦しむそのありのままの姿を描くこと、なんだけどそのテーマを表現するのに必要十分な要素が揃っているのに加えてナイフ•バトルやチキンレース、最後のクライマックス等の盛り上げどころもしっかりと用意して飽きさせない工夫も仕込んである。子供の無力さを軸に据えた作品は自身の大好物であるから、それはもう最高に楽しめた。

 

主要となる3人の子供は皆親に何かしらのコンプレックスを抱えており、変えられない親子関係に耐え切られず家出をしたり、非行に走っているところから話は始まる。色々あって家庭に対して辛さを感じている3人は互いに補う形で幸せな一時を過ごすが、それも長くは続かない…。描かれている子供特有の純心無垢な心はどこか危うさを秘めていて反社会的とも言えるが、これは大人が今の社会性を獲得するために過去に捨てたものであり社会に何かしらの思いを抱えた経験のある人ならきっとこの作品は楽しめる。これはきっと、そういう映画。